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診療科長の挨拶

昭和大学医学部内科学講座腎臓内科学部門 主任教授
昭和大学病院腎臓内科 診療科長
本田浩一 挨拶

本田先生

当教室は1988年に昭和大学病院の診療科として設立され、2008年に医学部内科学講座の再編にともない内科学講座腎臓内科学部門となりました。腎臓病学、透析・血液浄化医学の診療、教育、研究を担当する部門です。

教室紹介

腎臓内科概要

  • 1988年 腎臓内科は昭和大学病院第一内科から一診療科として独立し、
    杉崎徹三先生が初代腎臓内科教授にご就任
  • 2005年 杉崎徹三教授ご退任に伴い、秋澤忠男先生が二代目教授にご就任
  • 2008年 腎臓内科は医学部内科学講座の再編にともない内科学講座の一部門として
    腎臓内科学部門に改組
  • 2013年 秋澤忠男教授ご退任に伴い、柴田孝則先生が三代目教授にご就任
  • 2019年に柴田孝則教授ご退任に伴い、本田浩一が四代目教授を拝命

腎臓内科学部門は腎臓病学、透析・血液浄化医学の診療、教育、研究を担当します。杉崎徹三先生、秋澤忠男先生、柴田孝則先生が築かれてきた腎臓内科の幹をさらに発展させるべく、日々精進して参りたいと考えております。

腎臓内科学部門の診療、教育、研究について紹介させていただきます。

診療

当診療科では腎疾患全般、血液浄化療法を要する疾患を対象に診療しています。主な対象疾患は蛋白尿・血尿、原発性ならびに続発性の腎炎やネフローゼ症候群、急速進行性糸球体腎炎、高血圧性腎障害、水・電解質異常、痛風、多発性嚢胞腎・ファブリー病などの遺伝性腎疾患、急性腎障害(AKI)、慢性腎臓病(CKD)(保存期、血液透析・腹膜透析・腎臓移植などの腎代替療法が必要な末期腎不全)、CKD関連合併症(続発性副甲状腺機能亢進症など)、透析関連合併症(バスキュラーアクセス不全など)、アフェレシス療法を必要とする疾患などです。また、腎移植前・後の内科的管理も行っています。

腎炎・ネフローゼ領域では、腎生検診断による病理組織学的重症度に加え、臨床的重症度も考慮して治療方法を決定しています。当科で施行された腎生検症例は、定期的に腎生検カンファレンスで病理医を交えて臨床・病理組織所見が検討し、適切な治療の提案ができるように最善を尽くしています。

急性腎不全や重症感染症、多臓器不全などに対する持続的血液濾過透析(CHDF)をはじめとする急性血液浄化療法、特定の血液、神経、消化器、皮膚などの免疫疾患に対しアフェレシス療法を施行しています。

教育

現在の医学教育では、学部教育や臨床実習(ポリクリ、クリニカル・クラークシップから卒後の初期臨床研修医までシームレスで行なわれます。腎臓内科では、この一連の研修課程に内科専攻医、腎臓内科専門研修課程を組み込み、内科認定医や総合内科専門医、腎臓専門医、透析専門医など関連領域の専門医を円滑に取得できるように医局員の育成・指導を行っています。また、大学院教育では、本人の希望に沿った腎臓学および透析医学に関する研究テーマを決めて、教育指導者と共に研究を進めています。

研究

これまでに臨床研究・基礎研究共に多くの成果を上げています。基礎研究では実験モデルや培養実験を通じて糸球体・間質障害の発症・進展機序に関する研究や薬物療法に関する研究、ミネラル骨代謝異常に関する研究などを行なっています。臨床研究では腎炎・ネフローゼの病理学的研究、コホート研究によるCKD・腎不全領域の合併症やハードアウトカムに対する予後解析などを行ない、臨床研究と当該領域の基礎研究と融合した研究成果を挙げるべく日々研鑽しています。研究成果は腎臓学および透析医学に関する国内外の学会や研究会で報告し、研究論文として発表しています。

おわりに

腎臓内科では良医を育てるべく、真心のある診療を実践し、教育・研究に励みながら、医師キャリア形成を行なっています。医局員一同、高度で全人的な医療、医学教育や医学研究を介した社会貢献が行えるように、日々努力しています。