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当科で実施している手技・手術

①腎生検

蛋白尿や血尿の原因が腎臓由来のどんな病気なのか(診断)、ひどい状態なのか(重症度)、腎臓機能の経過がどうなると予想されるか(予後)を調べるための検査です。

腎生検の処置の様子

特に、血尿と蛋白尿がみられる場合や持続的に多量の蛋白尿がみられる患者さんには早期の検査を勧めます。一般に血清クレアチニンが1.5 mg/dLを超えると慢性糸球体腎炎の場合には組織の硬化性病変が進行して治療効果も期待出来なくなる可能性があるためです。

正常糸球体

また、膠原病に伴う腎病変が想定されるケースやネフローゼ症候群では早期の診断と治療方針決定がその後の腎機能を左右するため腎生検による確定診断の意義は大きいといえます。

当院では超音波ガイドで腎生検を施行しています。安静と生検に伴う合併症予防のため標準的な入院期間は6日です。腎生検の適応は検査前の超音波や患者さんの全身状態、元々の腎機能から判断します。

  • 腎生検の一般的な適応
  • 蛋白尿(0.15 g/gCr以上または、0.15 g/日以上)を伴う顕微鏡的血尿
  • 高度の蛋白尿(1 g/gCr以上または、1 g/日以上)
  • 原因不明や急性の腎機能障害
  • 全身性疾患に伴う腎機能障害

②バスキュラーアクセス

バスキュラーアクセス

血液透析患者さんにとって、バスキュラーアクセス(VA)は必要不可欠なものです。当科ではVA作成のための手術、VA狭窄時のバスキュラーアクセスインターベンション治療(Vascular Access Interventional Therapy:VAIVT)や閉塞時の手術まで、腎臓内科医師が放射線科医師や腎移植センター医師と協力しながら処置を行います。

当科がメインで行う処置として、シャント作成、VAIVT、カフ型カテーテル留置が挙げられます。

シャント作成は、自己血管を吻合する手術、人工血管を使った手術、上腕動脈を穿刺で使用可能なようにする手術が挙げられます。

VAIVTはカテーテルと呼ばれる風船がついた細いチューブを血管内に挿入し治療を行ないます。シャント血管が閉塞している場合でも治療可能なことがあります。当院では造影剤を使用したVAIVTのみではなく、造影剤アレルギーのある方や残腎が比較的保たれている場合は炭酸ガス造影下やエコーガイド下でのVAIVTを実施可能です。また、ここ最近シャントの再狭窄予防に、バイアバーンステントグラフト(人工血管と静脈吻合部の狭窄に対して適応です)や薬剤溶出性バルーン(自己の動静脈シャントの繰り返す狭窄に対して適応です)といった新規治療法が上市されました。当科ではこれら新規治療にも対応しております。

カフ型カテーテルは、心臓機能が悪い方や通常のシャントが作成不可能な方に行う処置です。

当科で手術やVAIVTをされた患者さんは、バスキュラーアクセス外来にて定期的にフォローをさせて頂きます。

③腎移植

当科は腎移植センターと協力し腎移植の診療に携わっています。

日本では移植件数が圧倒的に少なく、特に内科医が移植に携わる機会が少ないことが指摘されています。しかしながら、腎移植ドナーもレシピエントも術後急性期を過ぎた長期的な管理は外科的合併症等を除くと内科的管理の比重が高くなり、腎生着率の向上や心血管疾患予防等を含む生命予後の観点からも内科的な視点での管理が望まれます。

腎臓内科医として末期腎不全の患者の方に治療のオプションの1つである腎移植を提示するために腎不全外来での情報提供を行っています(生体腎移植・献腎移植)。

同じ施設で慢性腎不全保存期、血液透析、腹膜透析、移植患者が入院し様々な疾患の患者さんを総合的に診療している点が当科の特徴の1つであります。